夏のリールメンテナンス。
最近はダイワとシマノの両方を使うようになっており、剛性のシマノ、扱いやすさのダイワという特性を使い分ける。
巻きの滑らかさは、やはりシマノのマイクロモジュールの方がシルキーで好き。ただ、マイクロモジュールもある程度でガタが出る。ただし、それも年間200日以上使って1年以上というレベルなので、一般の方はそう簡単にどのメーカーのリールでもガタは来ないでしょう。
キャストのし易さはダイワのTWSやマグネットブレーキの方が調整が楽。スキッピングなどが必要ならダイワの軽い立ち上がりが必要。ただ、シマノよりはギアのガタツキは早い。
というように一長一短があるので使い分けるのですが、基本は両社ともに高性能なので好みの部分が大きい。
さて、お客さんのリールを見ていて思うのはバックラッシュ率の高さ。
たいていスプールに目いっぱいラインを巻いておられ、毎キャストバックラッシュというのが多いです。100m巻けるスプールに100mを巻いてバックラッシュして釣りにならないというのが多いです。
こういう時はリールに下糸にPEを巻いてスプールを軽くすると立ち上がりが良くなりバックラッシュしにくくなります。
昔からこの方法は糸巻き量が多すぎるリールでは定番テクニックとして使われてきました。
原理としてはスプールが軽くなるので、フロロを目いっぱい巻いたスプールに比べて圧倒的にバックラッシュしにくくなります。
ただ、やはりPEでも自重があるので、私の場合はKTFのカスタムスプールを使用。
左がダイワ用のKAHENのネオスプール、右がダイワ用のKAHENのフィネススプール。
KTFのラインナップでは2つに分けられていて、
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ネオスプール・・一般用の12ポンドから16ポンドのラインに最適
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フィネススプール・・ベイトフィネスの6ポンドから10ポンドに最適
という具合になっています。
糸巻き量は
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ネオスプール・・・12ポンド80m
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フィネススプール・・・12ポンド50m
となっています。
実際の琵琶湖での使用では
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ネオスプール・・・14ポンド70mぐらい、16ポンド50mぐらい
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フィネススプール・・・6ポンド35mぐらい、8ポンド35mぐらい
というのが使用しやすいレベルです。
注意してもらいたいのは、ネオスプールでは陸っぱりのヘビキャロのような超ロングキャストには不向きですが、実際のボート釣りで投げる範囲では、この50mから70mの使用する範囲ぐらい巻いた方がトラブルが圧倒的に少なくなり、バックラッシュが逆風でも無縁となります。
また、フィネススプールでは表示よりも絶対に巻き量を少なくした方が扱いやすく、ベイトフィネスのバックラッシュの原因は大半が糸の巻き過ぎにあります。
KTFのスプールはダイワ用とシマノ用とありますが、シマノ用は遠心力式が大半なので、元々ロングキャストには向いてますが、ダイワ用はマグネットなので固定式ブレーキの常にブレーキが掛かっています。
そこをKTFのKAHENシステムのスプールにすると、マグネットのブレーキユニットが遠心式で飛び出すので理想的なブレーキシステムとなります。
下の写真の左がダイワ用のKTFのKAHENスプール。右がシマノのメタニウムMGL用のスプール。
ダイワ用はブレーキユニットが搭載されている状態で販売されているのですぐに使用可能ですが、シマノ用はブレーキユニットが付いていないので、元のシマノのスプールからユニットを取り外して再装着する必要があります。
そのため、シマノ用は多少マニアックなアイテムとなり、ダイワ用の方が簡単に交換できて、さらに元のスプールを予備としてタックルボックスに入れておけば、KTFのKAHENに14ポンドを巻いておいて、元のダイワスプールに16ポンドを巻いておいて釣り場ですぐに交換可能という事もできます。
そういう点ではダイワ用の方がお勧めですが、シマノのマイクロモジュールのシルキーな点も捨て難いので、現在は私はシマノとダイワの両方を使っております。